森見登美彦の「新釈 走れメロス」を読んでいたら、「藪の中」の途中から、なぜか無性にテキーラ飲みながらフライドポテトにかじりつきたくなり、酒とツマミを買いに走る。筆者の小説は、つくづく左京区を中心に渦を巻いていて、そして全てがどこかしら歪んでいる。それは、よく見知った左京区に、ワンルームで一人壁を向いて朝から晩まで練り上げた妄想を加味した世界のよう。

テキーラ飲みながら歪な左京区に浸っていると、木屋町の変な店を思い出した。塩をツマミにキンキンに冷えたグラスでトロトロの最高のオルメカを飲める店。でも、なぜかラーメン屋だし、おいてる酒はそれしかなかった。筆者の小説には、そんなのにも通じるカオスで不思議な京都が詰まっている。

いつか、本作に出てきた小道具が全部伏線になって大長編になることを期待。

ちなみに今回「百物語」にも出てきた北白川別当町の喫茶店ジュネスのハンバーグは、以前も書いたとおり、本当に京都市内でも最高水準だと思うので、あの辺に住んでる人はぜひ一度食すべきである。

サイン欲しかったなぁ。