たそがれゆく日米同盟
ニッポンSFXを撃て

手嶋 龍一著
発売日:2006.7
出版社:新潮社
価格:\580
ISBN:4101381135

この本を読むまで、FSXの具体的イメージはソニックウィングスシリーズで忍者の乗機だったFSXでしかなかった。なんといっても、アメリカとすったもんだをしていたのはバブル前後。紆余曲折のあるという機体開発にまつわる経緯も、「『次期支援戦闘機は国産戦闘機!』というロマンあふれる話が、いつの間にかアメリカと共同開発になっていた、という程度にしか知らなかった。

この本は、そんな非軍ヲタのおぼろげなFSXのイメージを交渉の舞台裏を明らかにすることでリアルにしてくれる。

国家と国家の利害がぶつかり合う様、政府組織の中での権力争い、そして激しい攻防と議会工作、これらをまるで見てきたように書ききる筆者の文体には引き込まれるばかり。これは、この本の前に読んだ外交敗戦も同じだけど、出てくる日米の官僚、閣僚、政治家が、みな惚れ惚れするほどカッコいい。

この交渉の産物であるF-2戦闘機は、航空自衛隊の浜松広報館でモックアップに触れることが出来る。ここは普通に面白いから、浜名湖に行ったらぜひ足を伸ばすべき。