世間からはだいぶ遅れた感があるものの、発売直後に購入したまま積んであった生物と無生物のあいだ」を読了。応用生命を専攻の連れが先に読んでたので感想を聞いたら「なんつーか、まー、ふつー。」と言っていたが、自分は「生物」が義務教育で終わってしまっているので、刺激的な読み物だった。

生物と無生物を隔てるものという本書タイトルの問いの答えもさることながら、本書に出てくる分子生物学の考え方を実に面白い。本書で書かれている動的平衡という考え方は本来的には思いっきり生命科学の話なんだろうが、帯の内田樹氏のセリフのように、むしろ人間社会を見る視点のように思える。遺伝子のノックアウトが補完されるところの記述などは、もう社会システムそのものの記述だと言われても疑問に思わないだろう。

本来専門的なハズのネタをコレだけ「読ませる」というのは、学術関係の新書は数あれどそうは無い。かなりオススメ。

生物と無生物のあいだ
福岡 伸一著
発売日:2007.5
出版社:講談社
価格:\777
ISBN:4061498916