なんと魅力的な今川義元…



元々買う予定があったわけではなく、駅前の本屋で新刊台に置かれたのを見て買った1冊。



今川義元については、学研の「マンガ 日本の歴史」以来、「色白・お歯黒・麻呂眉毛の公家趣味で、桶狭間で油断している間に信長に討たれたピザ」という、超ネガティブな認識しかなかったので、POP見て「今川義元が主人公?」と思ったけれど、あまりに気合の入った表紙と帯のせい(シンプルな表紙に金色の帯)で思わず手にとってしまった。結果、そんな固定観念が打ち砕かれるに余りあるマンガで、大成功。実に面白かった。




戦国時代の人物について「戦国武将」として描いたり、その人物そのものを描くマンガは数あれど、本書のようにむしろ内政や外交、軍事といったシステムとしての「戦国大名」に焦点を当てたマンガは、これまであまりなかったのではないか。




本巻では戦闘シーンの割合はごく少ない。ブレーンである太原雪斎のエピソード、方菊丸(義元の幼名)と雪斎の出会いから始まり、今川家の家督争いと相続、政治、行政、外交に関してページが多く割かれている。その中で、飄々とした義元は、乱世の環境に適応するように徐々に成長していく。そして本書は義元が分国法である今川仮名目録に21か条を追加する改正を行うところで終わる。筆者はこの法改正こそ室町幕府からの独立宣言に他ならず、これをもって”真”の戦国大名が誕生したと結んでいる。




こうして生まれた戦国大名が、どのように外交(戦争)の戦略を遂行し、内政を展開していったのかが描かれるかと思うと次巻以降の発刊が待ち遠しい。桶狭間はどんなふうになるんだろうか。




今月は既に結構な数の新刊マンガを買ったけれど、本書が一番のヒット。そのせいで、本作の本編にあたる(といっても内容はほとんどかぶってない)センゴクも買いました。これはこれで武将視点で描かれた戦争と合戦のスペクタクルで結構面白く、1~15巻まで数冊づつ、今週の夜を使って一気読みしてしまった。さらに今夜は同じ戦国ものということで、センゴクの隣に並んでいたへうげものまで。。


今月は駅前の本屋と講談社のお得意様。


センゴク外伝桶狭間戦記 1
宮下英樹著
発売日:20080206
出版社:講談社
価格:\680(\648)
ISBN:9784063616422