カテゴリー : 本

小寺信良 津田大介 CONTENT’S FUTURE

CONTENT’S FUTURE

この本はタイトルどおり、コンテンツの未来へ向けた本。形態は編著者である小寺信良氏と津田大介氏が、コンテンツを取り巻く様々なプレイヤーと対談(鼎談)した対談集。

コンテンツについての議論は、政府の審議会をはじめとした各種会議の議事録、ニュース&コラムサイトの記事、個人のブログはもちろん、それこそ2chでも活発に行われており、いくらでも触れることができる。だは、それらメインの議論は、本書で第二日本テレビの土屋氏が言っているように、

日本でのメインの議論は「なんでテレビはそのまんまネットに載らないんだ」っていうもので、「いやそれは著作権がね」とか何とかっていうことを言うと、じゃあどうやったらそのままネットに上げられるんだっていうことが議論の大半。 – 本書33p

であり、権利という利権と利益とのぶつかり合いでしかない。そこでは、現在のコンテンツの担い手からは、旧来からの権利の主張と、権利と規制の強化が唱えられるだけのことが多く、またユーザーサイドはその逆である。未来像、特にコンテンツの担い手の抱くコンテンツの未来像は、ガチンコのぶつかり合いに隠れてしまってあまり見える気がしない。

本対談は、コンテンツに関する「日本でのメインの議論」をやるのではない。リラックスした雰囲気の中、あくまで未来像が語られる。あえて「日本でのメインの議論」を中心には据えない。だからこそ、現在のコンテンツの担い手見ている未来を、そして彼らが持っている夢をを知ることができる。そして、そもそも権利者である彼らも未来を向いているのだ、ということを再確認できる。権利者とユーザーとの断絶を埋める存在は貴重であり、新鮮だ。

dankogai氏は本書を評して、

しかし、本書は”CONTENT’S FUTURE”なのである。
なぜ、ラレコと語らなかったのだ。なぜ、矢野哲と語らなかったのだ。
なぜ、未来と語らなかったのだ。
(中略)
もちろん、未来を考えるにあたって、今を知っておくことはものすごく重要だ。しかし、未来は考えるものではなく、創るものである。そして創っている本人たちがそれを言語化するだけの語彙を持っていることは滅多にない。彼らの言葉にならない言葉を拾うことこそ、著者たちがやるべきことではなかったか。

としている。

しかし、むしろ対談相手を「中年」とした本書の選択は間違っていない。コンテンツを取り巻く環境や制度に関する意思決定を行うのは、まだまだ第一線で活躍する彼ら「中年」たちでしかない。

CONTENT’S FUTURE
小寺信良×津田大介
発売日:20070802
出版社:翔泳社
価格:\\2,205
978-4-7981-1401-9

ついでに書いておくと、本書は「表示 – 非営利 – 改変禁止」のクリエイティブ・コモンズのライセンスで発行されているというチャレンジングな本である。なんかスキャン+OCRで公開してる人もいるし。。

クリエイティブ・コモンズライセンスって、やっぱおもしろい。ま、ビブリオマニア化しかけている自分にとっては、タダで読めることより手元のサイン本の方が重要なわけだが。

  1. 池袋ジュンク堂で行われた発売記念対談は、前日に開催を知って、当日手隙だったのを良いことに、仕事が終わって速攻地下鉄に乗って聴きに行ったもの。リアル対談も色々なオフレコのぶっちゃけ話があって非常によかった。 []

東郷和彦 北方領土交渉秘録―失われた五度の機会

先日、本が好き!というサイトのβ版に登録した。書評をブログで書く代わりに、出版社からその本が貰えるというサイト。ほんでポチっとしたので感想を800字以上で書かないといけないのでアップ。

北方領土交渉秘録
東郷 和彦著
発売日:2007.5
出版社:新潮社
価格:\1,890
ISBN:4103047712

本書は佐藤優 国家の罠と同じく、あの騒動で外務省から追放された元官僚(当時欧州局長→オランダ大使)の書いた北方領土交渉の本。

でも、佐藤氏の著書の方が読みやすいし、断然面白い。それは、本書の解説を書く佐藤氏が、自著を「個人にこだわった視座」、本書を「鳥瞰的視座」と表現しているとおり、やはり視点の違いなのだろう。これが「インテリジェント・オフィサー」と「省幹部」との違いか。

本書は中盤の殆どが北方領土交渉の経緯にあてられているためか、外交をよく知らないでふつーに読み始めると中だるみする(中だるみした)。

読者が途中で退屈と感じるのではないかという点は佐藤「ラスプーチン」も危惧しており、前提知識のない読者が中だるみしないように巻末の解説で色々と書いてるので、本書をこれから読む人はまず解説を読んだほうがいい。

本書の佳境である(プーチン現大統領の政界登場以後のロシアとの外交が描かれている)10~13章は一番アツく、ここから最後までは歴史としての北方領土交渉の経緯ではない。東郷氏の北方領土交渉に対する思いと、一連の事件で交渉の枠組みが完全に壊されたことに対する無念さが込められている。勢い、読んでいるこちらとしてもページをめくる手が止まらなくなる。この終盤で、プーチン政権との交渉経緯を通して東郷氏が考えるところとなった、今後とるべきロシア外交のスタンスが集中的に著されており、その説得力には圧倒される。

新聞や雑誌にも、対ロ北方領土交渉について、様々な議論が掲載されるが、現実を見据えつつ、領土問題をいかに解決していくかという説得力において本書の比肩するものはほとんどないように思う。

だけど、結局、あの一連の騒動が一体何だったのかは、本書を読んでもいまいち分からない。佐藤氏の言うように、時代のけじめだと言うのも納得しがたい。騒動が沈静化し、追放された立場の人たちが説明をはじめた今こそ、追放した側からの説明も聞きたい。

「組織の中の意見を集約するのに外の力を使ったから」という組織内部の原因で国の主権に関わる領土交渉が崩壊したんだとしたら、それは本当にアホらしいことである。

あの当時、本書に書かれているような領土交渉の経緯や考え方が、行政の当事者の立場から多くの国民に理解されていれば、あんな大騒動にはならず、領土交渉は崩壊することなくは順調に進んでいたのかもしれない。

そういう意味で、外交に限らず、行政は政策決定についての情報をもっとずっと積極的に発信していくべきだとも感じる。これに限らず、行政の意図がよく理解されないままに、一部だけを変にとりあげられてネットで叩かれることはよくある話。

ネットがまだのどかだったころには、政府機関の職員が業務時間中に実名で掲示板上で政策議論を投稿してたなんてこともあったとか。そこまでいかなくても、何らかの手段で直接的に対話していくのって必要だ。

とりあえず、各省とも新着情報をフィード配信するくらいのことは最低限やらないといかんのではないか。というかフツーに不便だからフィード配信しましょうよ、広報担当官殿。

北方領土交渉秘録
東郷 和彦著
発売日:2007.5
出版社:新潮社
価格:\1,890
ISBN:4103047712


北方領土交渉秘録―失われた五度の機会

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書評/ルポルタージュ

  1. 鈴木宗男氏からの外務省に対する質問趣意書の絨毯爆撃はあいかわらずだが。 []

手嶋龍一 たそがれゆく日米同盟 ニッポンSFXを撃て

たそがれゆく日米同盟
ニッポンSFXを撃て

手嶋 龍一著
発売日:2006.7
出版社:新潮社
価格:\580
ISBN:4101381135

この本を読むまで、FSXの具体的イメージはソニックウィングスシリーズで忍者の乗機だったFSXでしかなかった。なんといっても、アメリカとすったもんだをしていたのはバブル前後。紆余曲折のあるという機体開発にまつわる経緯も、「『次期支援戦闘機は国産戦闘機!』というロマンあふれる話が、いつの間にかアメリカと共同開発になっていた、という程度にしか知らなかった。

この本は、そんな非軍ヲタのおぼろげなFSXのイメージを交渉の舞台裏を明らかにすることでリアルにしてくれる。

国家と国家の利害がぶつかり合う様、政府組織の中での権力争い、そして激しい攻防と議会工作、これらをまるで見てきたように書ききる筆者の文体には引き込まれるばかり。これは、この本の前に読んだ外交敗戦も同じだけど、出てくる日米の官僚、閣僚、政治家が、みな惚れ惚れするほどカッコいい。

この交渉の産物であるF-2戦闘機は、航空自衛隊の浜松広報館でモックアップに触れることが出来る。ここは普通に面白いから、浜名湖に行ったらぜひ足を伸ばすべき。

渡辺千賀 ヒューマン2.0

ヒューマン2.0
渡辺 千賀著
発売日:2006.12
出版社:朝日新聞社
価格:\735
ISBN:4022731222

シリコンバレーの(主に)ITエンジニアの働き方を紹介した本である。筆者の言うヒューマン2.0という働き方は、今の典型的な日本の公務員の対極にあるような働き方である。

終身雇用制度の功とは、教科書的には「雇用をコミットすることで労働者にその組織の関係特殊的能力を修得させるインセンティブを与える」ことだが、この本に出てくるようなプロフェッショナルにとっては、終身雇用は魅力にならないのは当然だろう。

公務員もだんだんとこういう働き方に近くなっていくのかもしれないし、良い悪いはともかく、各個人が組織内で修得していきたいと考える能力は変わるだろう。自分の力で再就職先を見つけろというのは、そういうこと。

    • 筆者は以下のような働き方をヒューマン2.0と呼んでいる。

    • フリーランス:組織ではなく個人で働く
    • ライフスタイルワーカー:自分の好きな場所で働く
    • チャンクワーカー:一定の期間働き、一定期間は自分の好きな生活をする
    • ポートフォリオワーカー:いくつかの仕事を掛け持ちして働く

ジョン・マクミラン 市場を創る-バザールからネット取引まで-

市場を創る
ジョン・マクミラン著 / 滝沢 弘和訳 / 木村 友二訳
発売日:2007.3
出版社:NTT出版
価格:\3,570
ISBN:475712127X

NTT出版らしいテーマの良書である。翻訳文も、ヤバい経済学等と比べると固くはあるが、日本語として平易で読みやすい。

バザール、オークション、知的財産権、経済体制、政治体制、ネット取引といった様々な「市場」について、豊富な事例を引きながら、うまく市場が働くような制度とはどんなものかがトップレベルの経済学者の目で語られる。

制度への参加者のインセンティブや情報の所在、権限設定等、制度設計の基本的な部分がうまく設計されてない制度は、どう表面を取り繕っても、うまく回らない。世の中には理念だけが先行した、机上の空論以下の制度が蔓延している。その代表例が今国会で成立するかもしれない公務員法制である。

ああ、経済学を制度設計に生かして効率的な社会基盤を創ってみたい。それが出来るのが霞が関で奉職する魅力だと思う。

武田徹 NHK問題

端緒として延々とNHKを取り上げてるだけで、「料金をどうしろ民営化をしろいや国営化だ不祥事を起こしてNHKはけしからんぞ」云々と言うNHK問題じゃなくて、本当の主題は公共性とジャーナリズムな本。

1~5章までがNHKと放送の歴史や経緯を扱っているため、最終の短い6章に急激に抽象的な主題が詰まっている。主題がこうも短く詰まっていると、感想を書こうとしても、その短く詰まった主題を紐解いてほぐして再構成する必要も出てこようというところだが、それはしんどいので放棄する。

筆者の言う「公共性(=武田氏的公共性)」を、なぜNHKが負うべきなのかがまず理解できない。NHKではなく、ネットこそが、反照的均衡にいたるプロセスを安く広く展開するための具体的な場になり得るだろう。もう氏の言うように「一部の富裕層だけしかネットを使えない」なんてことはないのである。

筆者が、ネットではなくNHKに「武田氏的公共性」を担わせたいと思うのは、結局のところジャーナリズムってものを信じているところにあるんじゃないかと。私は、筆者が「みなさまのNHK」なんてのを信用していないのと同程度に、「ジャーナリズム」を信じていない。したがって、「武田氏的公共性」を「ジャーナリズム」が負うことが出来るかという点については大いに懐疑的である。

Googleの(検索エンジンとしての)中立性?Googleに引っかからない情報は不可知の闇に沈んでいく?いやジャーナリズムこそ、どれだけの「武田氏的公共性」に関する情報を「みなのため」にもたらせるのか。そんなのは、自称ジャーナリストが恣意的に公共性の定義を定めて自己満足に浸っているだけじゃないのか。

森見登美彦 新釈 走れメロス 他四篇

森見登美彦の「新釈 走れメロス」を読んでいたら、「藪の中」の途中から、なぜか無性にテキーラ飲みながらフライドポテトにかじりつきたくなり、酒とツマミを買いに走る。筆者の小説は、つくづく左京区を中心に渦を巻いていて、そして全てがどこかしら歪んでいる。それは、よく見知った左京区に、ワンルームで一人壁を向いて朝から晩まで練り上げた妄想を加味した世界のよう。

テキーラ飲みながら歪な左京区に浸っていると、木屋町の変な店を思い出した。塩をツマミにキンキンに冷えたグラスでトロトロの最高のオルメカを飲める店。でも、なぜかラーメン屋だし、おいてる酒はそれしかなかった。筆者の小説には、そんなのにも通じるカオスで不思議な京都が詰まっている。

いつか、本作に出てきた小道具が全部伏線になって大長編になることを期待。

ちなみに今回「百物語」にも出てきた北白川別当町の喫茶店ジュネスのハンバーグは、以前も書いたとおり、本当に京都市内でも最高水準だと思うので、あの辺に住んでる人はぜひ一度食すべきである。

サイン欲しかったなぁ。

白田秀彰 インターネットの法と慣習

白田秀彰 インターネットの法と慣習-かなり奇妙な法学入門

hotwiredの連載コラムをまとめ直す形で出版された新書である。本書のテーマを一言で表せば「ウェブと法・所有権制度と民主制」とでもなるか。前半は法哲学的トピックと知的財産権についての話。後半はそれよりもネットと民主制に寄ったもの。

以下、後半部分の話に個人的な意見を混ぜた整理。

インターネットに入り浸った経験がある人には、ウェブが可能することに対する夢や理想が色々あるだろう。それは、ビジネスだけでは無く、文化や社会制度や人の考え方、コミュニケーションのあり方についてである。その夢や理想は当然異なってはいるだろうが、方向性は同じだろうと思う。それは、色んな意味で現実社会よりも自由な世界である。その方向付けとは、(是非はあるが)匿名性がいわゆる「タブー」を気にしない一定の自由な言論を可能にしていることや、距離の制約を排し人と人とをP2P的に繋げるウェブのアーキテクチャがもたらしているのではないかと思う。

そんなウェブ的な選好や価値観を持った人=ネット世代は、現実社会の制度や選好に対しては矛盾を感じることも多いだろうに、現実に対して働きかけ、制度を変えていくような活動が活発に行われているかというと、そうではない。今のところ、ウェブ上で現実を変えるような活動をしてるのは、ネット発で現実の社会を変えようという人たちより、もともと社会的な活動をしており、ツールとしてネットを使っている人たちが多いのではないか。

結局、ネット世代人が現実社会を変えようと動かなければ、現実社会はネット世代の利益を反映するようには変化しない。むしろ、現実社会はその自由を制限するためにネットを利用するようになるだろう。それはローレンス・レッシグが予言するところである。アムロの言をもじれば「僕が一番ネットをうまく使えるんだ。一番、一番うまく使えるんだ。」という世界になりつつあるのかもしれない。

本書は、そんな我々に向けての「おまいら少しくらい運動しなさい」という呼びかけである。

呼びかけられた我々は、何が出来るのかを考えて、少しくらいは運動しなければならない。

ウェブ進化論の後に柳の下のどぜう狙いで雨後の筍のように出てきたWeb2.0本を読むくらいなら、絶対に本書を読むべきだろうし、著者の白田先生のサイトもチェックしておくべきである。

  1. 昔、kyoto-u.comの談話室で中核看板が祭あげられていた頃、「男だったら少しくらい運動しなさい。」との名レスをしてドリルに削られまくっていた中核派の萌え萌え女性活動家がいた。彼女は今も運動しているんだろうか。総人正門の巨大看板について Part6)。 []

藤原正彦 国家の品格

藤原正彦 国家の品格

実家に帰ったらそこらへんに転がってたから読んでみた。第一章を読んで捨てたくなったが、とりあえず最後まで流し読んだ。

どっかで聞いたことがあるような日本人論や、武士道精神が「重要だ」と言うのは主張だから構わない。

問題は「論理だけじゃダメなんです」って部分の「論理」が実にてきとーにすぎることである。

まず、経済学に関する基礎的知識がない。「市場原理主義」と世間で呼称される、あくまで一つの経済学のスタンス・主義を、まるで近代経済学の論理の帰結みたいに書くのは大きな誤りである。これをわざとやってるなら悪書、知らずにやってるなら更にタチが悪い。「ならぬことはならぬものです」という規範なぞは、近代経済学の一つである新制度派経済学がちゃんと分析対象している。経済学など何も知らぬくせに、知ったか振りして叩くから書く(手抜きの口述筆記本だから「言う」か)から恥をさらす。

「論理や合理性だけではダメなのだ、情緒と伝統こそが大切なのだ」という主張、それ自体に何の論理も合理性もなく、説得力がない。このヒト、「論理という概念が否定されるべきだから」ではなく「単にモノを知らないから」経済学を批判しているだけだ。「市場原理主義」と呼ばれているモノやその周辺、今のアメリカ形の社会・経済の諸制度が良いとは必ずしも思わないが、それを批判するに当たり、論理や合理主義を闇雲に否定して「日本人は優秀。情緒万歳。」と引きこもるのは、方向性もやり方もぜんぜん間違ってる。

こんな本が売れるのは危機である。

矢野 誠 「質の時代」のシステム改革 良い市場とは何か

矢野 誠 「質の時代」のシステム改革 良い市場とは何か 

自分の読みたいところを中心に読んで、あとはちょろちょろ流し読みしただけなのでアレですが、基本的には「競争と『高質な市場』で『質の時代』を作っていこうぜ」という本・・・のような感じ。ミクロ的な裏づけの部分は大分噛み砕いて説明してあるので誰でも読めるが、2,800円は高い。

本書で読みたかった所というのは、ハリウッドがやっていた映画の配給についての箇所。パラマウントなどの総合映画会社がやっていた、A級映画とB級映画の抱合せ販売についてのところ。この抱合せ販売が、競争を阻み、市場の質を下げ、映画の質をも下げたのだという話。

それ以外にちょっと新鮮だったのは、労働市場の長期雇用についても、この「抱き合わせ」的な考え方で分析していたことである。これに類するものは一般企業の長期雇用と年功序列に関する給与カーブだが、この章では、特にメジャーリーグの選手や、ハリウッドなどの俳優、レコード業界と契約を結ぶミュージシャンについての雇用契約についての分析が主。買い手の独占力と競争の排除の結果、これらの産業の労働市場が歪められていたというような文脈で分析している。

日本では、いま、個人に対する細分化されたサービスに対する需要が増加し、労働者個人の才能が決定的要因となると思われる「コンテンツ」を経済の柱にしていこうとしている。そんな日本の将来の労働環境を考える上で、これはたいへん興味深い内容。

他にも資本市場とかについても書いてあるけど、そっちは未読。

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