カテゴリー : コミック

にっき@20090208

  • 休日にもかかわらず10時半起床。
  • 朝昼飯を食べてから第12回文化庁メディア芸術祭を見物に六本木の新東京美術館へ行ってみる。東京へ来て3年目にして今回が初。行く気になった理由は、星野之宣と諸星大二郎がマンガ部門で同時に優秀賞とっていたことに尽きた。
  • 電車に揺られて数十分+歩いて10分くらいで新東京美術館に着き、期待一杯だったマンガ部門の展示へ歩を進めると…展示内容はパネルと生原稿数枚でした。あとは会場の裏で受賞作品が置いてあって立ち読みができるという。肉筆カラー原稿の展示とかを期待してただけに残念。これなら我が最寄り駅地下のマンガ専門書店で恒常的にやっている原画展の方が良い。。さみしさにしおしお。
  • 家を出るときはメディア芸術祭の後に職場に赴いて文書起案の一本でもやらかそうかしらと思っていたところ、そんなこんなで心がぽっきり折れ、すごすごと六本木からUターンする。
  • 最寄り駅隣接の百貨店に寄り、お使いもの<セーター>等を購入、帰宅。
  • ダ・ヴィンチ ミステリアスな生涯(1972年・伊)全5話のうち3話までを見る。イタリア放送協会によるドキュメントドラマで、非常に力を入れて作られたことがわかる名作だった。昼間のしおしおが多少復活。

森田崇他 機動戦士ガンダムZZ外伝 ジオンの幻陽 上・下

アクシズ戦役の外伝とは珍しい。

ストーリーはシリアスな部分もあり、やはりZZ的にはっちゃけている部分もあり、なかなか楽しめた。

出てくるMSも、銀色のフェアトン専用カプールをはじめ、ZⅡやらスーパーディアスやら陸戦型百式改やらと、いちいちツボにくる選択。

ただ、同じ作者のクライマックスU.C.と同様、ストーリーの展開が早すぎて、各キャラの掘り下げが。。特に強化人間3少女などは、もっともっと色んなエピソードが描けたに違いないのに、もったいない。連載誌であるガンダムエースの都合かなんだかわからんけど、せめてあともう一巻分の尺とってくれたらよかったのに。

で、ダメにされた商売道具って…?

機動戦士ガンダムZZ外伝 ジオンの幻陽 上
森田崇、中村浩二郎、上石 神威、矢立肇、富野由悠季著
発売日:2008年10月25日
出版社:角川書店、角川グループパブリッシング
価格:\567(\540)
ISBN:9784047151130

 

機動戦士ガンダムZZ外伝 ジオンの幻陽 下
森田崇、中村浩二郎、上石 神威、矢立肇、富野由悠季著
発売日:2008年10月25日
出版社:角川書店、角川グループパブリッシング
価格:\567(\540)
ISBN:9784047151147

 
 
前作、クライマックスU.C.発売時の自分の感想を過去ログを読み返してみたら、「5巻くらいで読みたいけど3巻くらいで終わりそう」→2巻で終了→「あーあ、3巻にでもすればいいのに」と書いていた。むー。

機動戦士ガンダムクライマックスU.C.-紡がれし血統-1
→元ネタのゲームはやったことないです。一年戦争からクロスボーン紛争までを、軍属の家族を通して扱うというコンセプトが良い。こういうのはMS戦記→新MS戦記→ジオンの再興のフレデリック・ブラウンもそうだけど、なにやら感情移入してしまう。この漫画はコミックスで5巻くらいの時間をかけてやったら丁度いいんじゃないかと思うんだけど、1巻の展開の早さを見た限りだと3巻くらいで終わりそうな悪寒。

機動戦士ガンダムクライマックスU.C.-紡がれし血統-2
→ゲームの方は全然知らないけど、漫画は2巻で簡潔するには惜しすぎる良作。一年戦争、ティターンズ時代、内勤時代、逆シャア時代、クロスボーン時代と各一巻ずつ使って出せば良かったのに。

武村政春他 マンガでわかる分子生物学

これはわかりやすい。




秋葉原の三月兎で見かけ、bk1で購入。




DNAとRNAの関係やら、細胞がどうやってタンパク質を構成するアミノ酸の情報を細胞の外へ伝達するかやら、遺伝情報の複製のプロセスやら、PCRによるDNAの合成の方法やらと大変分かりやすい。



コドンのゆらぎと出汁の素の関係とか、10進法で出来た遺伝子を持つ生き物の存在可能性とか、読んでるうちに場当たり的に生じた疑問を連れに問い詰めながら、生き物は実に良くできているとあらためて感心。




また、また2007年の京大のiPS細胞の作成について等、最新の研究成果までフォローされており、自分のように「生物と無生物のあいだ」でちょっと分子生物学に興味を持った程度の人が1~2時間で基礎の基礎を知るにはちょうど良いマンガでした。なお、当該分野専攻の連れに本書を見せたところ、パラパラとめくって「あんま中身ないけど、まー学部の一回生の時にあれば便利だったかもねー。」とのこと。




惜しむらくは、一冊のマンガとして見れば足りないところが多いこと。ページ数を増やして、表紙に含まれる多少の萌え要素を活かしたシナリオ展開にしたら良かったのではないか。それか、もやしもんライクに学生生活を前面に押し出してみるとか。



マンガでわかる分子生物学
武村政春著、咲良作画
発売日:200801
出版社:オーム社
価格:\2310(\2200)
ISBN:9784274067020

森見登美彦他 夜は短し歩けよ乙女(コミック版)

これはない。




原作の魅力は荒唐無稽なところにもあるのだけれど、そのあたりを二次元に翻訳するときに、まるで機械翻訳をしてしまったような感じを受ける。原作ではうまく構成されている荒唐無稽なドタバタ部分が単なる支離滅裂な展開と化してしまい、各ページで一体何が起きているのか、どうして話がそう展開されるのか、原作を読んでいるにもかかわらず、把握できない。




あの独特の文体と、酔っぱらって木屋町をそぞろ歩いているときのような雰囲気を二次元で表現するのはなかなか難しいのはわかるけど、それでも何かしら工夫の余地があったのではないか。




巻末の解説では森見氏もかなり褒めた文を寄稿しているけれど、本書は10年後には完全に黒歴史化している予感。




次は何やらアニメ化される作品があるようなので、雰囲気がちゃんと出ていればいいなぁと思う。



夜は短し歩けよ乙女1
森見登美彦著、琴音らんまる画
発売日:20080326
出版社:角川書店、角川グループパブリッシング
価格:\567(\540)
ISBN:9784047150294

宮下英樹 センゴク外伝 桶狭間戦記 1

なんと魅力的な今川義元…



元々買う予定があったわけではなく、駅前の本屋で新刊台に置かれたのを見て買った1冊。



今川義元については、学研の「マンガ 日本の歴史」以来、「色白・お歯黒・麻呂眉毛の公家趣味で、桶狭間で油断している間に信長に討たれたピザ」という、超ネガティブな認識しかなかったので、POP見て「今川義元が主人公?」と思ったけれど、あまりに気合の入った表紙と帯のせい(シンプルな表紙に金色の帯)で思わず手にとってしまった。結果、そんな固定観念が打ち砕かれるに余りあるマンガで、大成功。実に面白かった。




戦国時代の人物について「戦国武将」として描いたり、その人物そのものを描くマンガは数あれど、本書のようにむしろ内政や外交、軍事といったシステムとしての「戦国大名」に焦点を当てたマンガは、これまであまりなかったのではないか。




本巻では戦闘シーンの割合はごく少ない。ブレーンである太原雪斎のエピソード、方菊丸(義元の幼名)と雪斎の出会いから始まり、今川家の家督争いと相続、政治、行政、外交に関してページが多く割かれている。その中で、飄々とした義元は、乱世の環境に適応するように徐々に成長していく。そして本書は義元が分国法である今川仮名目録に21か条を追加する改正を行うところで終わる。筆者はこの法改正こそ室町幕府からの独立宣言に他ならず、これをもって”真”の戦国大名が誕生したと結んでいる。




こうして生まれた戦国大名が、どのように外交(戦争)の戦略を遂行し、内政を展開していったのかが描かれるかと思うと次巻以降の発刊が待ち遠しい。桶狭間はどんなふうになるんだろうか。




今月は既に結構な数の新刊マンガを買ったけれど、本書が一番のヒット。そのせいで、本作の本編にあたる(といっても内容はほとんどかぶってない)センゴクも買いました。これはこれで武将視点で描かれた戦争と合戦のスペクタクルで結構面白く、1~15巻まで数冊づつ、今週の夜を使って一気読みしてしまった。さらに今夜は同じ戦国ものということで、センゴクの隣に並んでいたへうげものまで。。


今月は駅前の本屋と講談社のお得意様。


センゴク外伝桶狭間戦記 1
宮下英樹著
発売日:20080206
出版社:講談社
価格:\680(\648)
ISBN:9784063616422

稲井雄人 京大M1物語

稲井雄人 京大M1物語というマンガがスピリッツで連載開始。

しょっぱなから無用の長物の宝庫扱いされる京大ワロス。動物民俗学なんていう学問領域があることを初めて知った。エヴァの形而上生物学といい、やっぱ世間の京大に対するイメージって、こんな無用の長物、意味分からん的な感じなのだろうか。

東京大学物語や桜通信のようなエロ恋愛系になるわけでもなく、ドラゴン桜のように受験ものになるわけでもなく、げんしけんのようなオタライフものになるわけでもなく、なんと高学歴ニートがテーマとは。官庁訪問に失敗したら高学歴ニート確定だったので身につまされた。

ストーリーの展開によってはもやしもんのように、学問ネタ+学生生活が中心になるのか?

どうでもいいといえばどうでもいいんだけど、理学研究科のハズなのにどう見ても文学部東館で面接をやっているのはどうかと思う。誌面には西側の柱廊が書かれていた。

参考リンク:kyoto-u.com > 談話室 > 京大ライフ > 京大M1物語

惣領冬実 チェーザレ 破壊の創造者 1&2

絵は完全に女性誌系だし、連載を1ページも読んだこと無かったので、買うのに多少躊躇したものの、これは買って大正解。

架空の学生アンジェロ・ダ・カノッサの体験を通して描かれるチェーザレ・ボルジアの人物像ほか、ルネサンス当時の風俗や政治情勢が細やかなタッチで描く歴史ドラマ。今回の2冊ではチェーザレが16歳で、ピサのサピエンツァ大学の学生だった頃が舞台。

この作品のチェーザレは、塩野七生 チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷とは違う人物像。「優雅なる冷酷」でのチェーザレは完全にダークヒーローだったが、本作では、今のところ、花も実もある青春系ヒーロー。このチェーザレが成長するにつれてどう変わっていくのか、あるいは変わらないままだとしたら、どう描かれるのかたいへん楽しみ。

イタリアには、この3月、美術館・博物館・遺跡を巡りたくて卒業旅行に行ってきた。ピサにも寄ったので、大聖堂などが出てくるとウホッとなる。ただ、あそこで食べたパニーニの固さと不味さは天下一品だった。

荻野真 孔雀王 曲神紀

荻野真 孔雀王 曲神紀

長らく(本当に長かった)連載を中断していた孔雀王 退魔聖伝の続きがついに単行本になりますた。
思えば小学校のころ、近所の高校の学園祭のフリマで退魔聖伝全巻セットを手に入れて、ストーリーがピークに達した第10巻を読み、その続きを待ちこがれて10年以上。
我ながらあきらめずによく待ち続けたものです。

この本の発売日が判明した7月、前準備のために1度しか通して読んだことの無かった無印の孔雀王と、既に手元に無かった(多分高校卒業して実家を出るときに古本屋に売った)退魔聖伝を文庫で揃えました。

そして曲神紀を手に入れたワケですが、、、
ストーリーの続きがやっと読めたという喜びはあれど、退魔聖伝の内容と直で繋げて欲しかったというのが率直な感想。
単行本のあとがきにYJ編集部からの要望で的なコトが書いてあるから色々あるんだろうけど、それなら週刊バンチあたりで連載再開してくれたら良かったのにと思ったり。
スサノオの牙も3本しか揃ってなかったのが知らんうちに5本になってたりするので、ギャップを何とかして欲しいです。

あと、やっぱり小人類あたりからの画風の変遷が微妙。
昔の絵(無印後期から退魔の初期くらい)の方が断然好きだったりします。
今のマヌケな顔を見ているのは少し辛い。

ちなみにカードは孔雀&王仁丸でした。

せがわまさき 鬼斬り十蔵1~4

せがわまさき 鬼斬り十蔵 1,,,作者サイト

これは面白かった。

作者のマンガは、バジリスク -甲賀忍法帖-、Y十M -柳生忍法帖-と、山田風太郎の原作の作品は既に読んでいるけれど、原作がオリジナルのこちらは未読だったところ、今まで読んでいなかったのが悔やまれるような面白さ。スピード感やカタルシスにはぐいぐいと目を引きつけられ、伏線の張り方も抜群だし、ラストシーンもダレず急かずでツボに嵌る。バジリスク以上の作品ではないか。

狗神ゴウザが柳生十兵衛にも憑いていたっていう設定、Y十Mの隠し設定で出てこないかしら。あるいは本作の派生で、弁慶にも憑いていたっていう設定を使って義経記モノの新作なんか描いてくれないかな。

今後のせがわまさきワールドに超期待。

浅野いにお ソラニン1・2

浅野いにお ソラニン12

ひかりのまち素晴らしい世界12も読んできたけども、
アンソロジー的だったそれらとは違ってこの作品は2冊続きのストーリー。

惰性っぽい日々の中で、なんとか先に進もうとする、自分と同じ世代の恋と日常、人生を描く作品と言えばいいか。木尾士目の四年生や五年生を彷彿とさせる青春劇。

ただ、こちらは鬱屈としていない。二冊通しての読後感を文にはしづらいが、一言で表現すれば「すっきり」というところ。心地よい気分に浸りつつ、自分もなんとか先に進もう…という気分になれたか。

20代で就活中とか就職したばかりとか、身の回りに変化とギャップを抱えるヒトにおすすめです。

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